2005年12月09日

水牛と鳩

1suigyu.jpg




水牛が 鳩にいいました。
「この水差しは君のかい? 中に水は入っているのかい?」
「えぇそうよ。 中には綺麗なお水が たっぷりと入っているわ。」
鳩がそういうと

「すまないが その水を少し飲ませてはくれないか。
川の水が干上がって もうずっと水を飲んでいないんだ。」
水牛の目はうつろで 声も少ししゃがれていました。

「可哀想に。それはお困りでしょう。
どうぞ、どうぞ好きなだけ 飲んでください。
私が飲む分など 大して必要ないですから。」
鳩は こころよく水差しの水を 水牛に飲ませてあげました。

ゴクゴクゴク・・
余程 喉が渇いていたのか
水牛はうっかり 一滴残らず 水差しの水を 飲んでしまいました。

「鳩さん、許しておくれ。 君の分まで 全部飲んでしまうなんて・・。」
水牛は 取り返しのつかないことをしてしまったと
おいおい泣き出してしまいました。

すると鳩は 水牛の流す涙を ちょんちょんと くちばしでつっついて
「私なら 大丈夫ですよ。 あなたの涙を飲めたから
暫くは 私も生きていけるでしょう。
そんなことより 水牛さん、
あなたと同じ気持ちで 雨を待てるのがうれしいです。」
と いいました。




posted by うさこ at 10:53| Comment(12) | 水彩画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ところで。この水差しは魔法の水差しでした。
昼のうちに中の水が全部なくなっても、
夜になると天の川の水で満たされるようになっていたのでした。
その量は水牛と鳩が一日に飲む量とぴったりでした。
こうして水牛と鳩は同じ水差しの水を分け合って飲むようになりました。

でも。満月の晩は天の川は干上がってしまいます。
ある朝水を飲もうとした水牛が水差しのところに来ると、
なんと水が空っぽではありませんか。
さては鳩が水をこぼしてしまったなと思いましたが、
まあいいか今日一日我慢しようと思ってその場を去りました。
次に来た鳩は空っぽの水差しを見て、
さては水牛が全部水を飲んでしまったなと思いましたが、
まあいいか今日一日我慢しようと思ってその場を去りました。

二度目の満月の晩のあくる朝。
やはり水牛と鳩は空っぽの水差しを発見しました。
でも二度目ともなればさすがに、
ははんこの水差しは天の川から水を汲んでくるんだなと思い、
まあいいか今日一日我慢しようと思ってその場を去りました。
そしてそのとき、心が少しだけ痛みました。

こうして水牛と鳩は何回もの満月の間、仲良く水を分け合って暮らしていきました。
でもさすがに死期を悟るくらいに衰えてきました。
たぶん次の満月のあくる朝迎えが来るだろう。
水牛も鳩もそう思いました。
そして始めての満月のあくる朝のことを思いだしました。
「僕ね君が水をこぼしちゃったと思ったときがあったんだ」
「私ねあなたが全部水を飲んじゃったと思ったときがあったの」
お互いに相手に伝えました。
ああなんて気持ちのよい月明かりなんだ。
水牛と鳩は朝を待ちました。

冬の夜空を見上げるとおうし座が見えますね。
そしておうし座の肩のところに昴も見えますね。
もうみなさんお気づきでしょう。
水牛はおうし座となり、鳩は昴になったのです。
Posted by せいや at 2005年12月09日 18:37

せいやさん、
読んでいて 真面目に泣けてきました・・。

いつかせいやさんが 物書きになったら
このお話も 本にして欲しいです。
その時は 挿絵は私に描かせて下さい。

もしも 私が絵描きになれたら
ぶん・はまべせいや で絵本にしたいです。^^


そして 十数年が過ぎ・・・。
すっかり髪の毛の白くなった うさこのもとに
出版社から 真新しい本が届くのでした。

『水牛と鳩』 ぶん・はまべせいや え・空色うさこ

せいやさん、 一体何処で何をしているのかな・・

『 ”水牛と鳩”に、覚えのある はまべせいやさん
至急連絡ください。』
新聞の たずね人の文字を見ながら 溜息をつく。

遠い昔、私が言った他愛もない一言なんて
きっと覚えていないのでしょうね・・
でも、こうして 本当に本になったのですよ・・。
うさこは 小さく呟きました。

そうして もしも このまませいやさんから
何の連絡もなかったら・・・
連絡がなかったら・・

印税は ぜぇんぶあたしが 独り占めっだ〜〜♪
ウシシシシ! と、よろこんだその時です!
ドッカ〜〜〜ンッ!!☆皿☆

こんなことが あっても良いのでしょうか
隕石が うさこ目がけて直撃!
心がけの悪いうさこはぺっちゃんこ
ヒクヒク息絶えてしまいました・・。


「トゥルルルル〜・トゥルルルル〜・・」
「はい。OO出版です。」
「あの〜、新聞のたずね人の件で・・
実はわたくし、随分昔になりますが
ブログで ”はまべせいや”のハンドルネームを・・・」

  『続編・水牛と鳩〜あの日見た夢〜』(完)


と、ちょっとふざけてしまいましたが
せいやさん、本当にありがとうございました!
お嬢も「せいやさんって、うさこより凄いよ!」って
「当然だよ;」って (笑)
ちびうさなので 基準が私ですいません((爆))
でも せいやさん、物書きにならないかな〜♪



Posted by うさこ at 2005年12月09日 21:58
後先も考えずにコメント欄に投稿してしまった後、
うさこさん俺よりももっといい続きを考えてたんだろうなと思ってちょっと後悔しました。
いろいろな童話や神話のモチーフを組み合わせて、
大切なものはなんだろう?
そう思いながら勢いに任せて書いてしまいました。
誰でも簡単にできることかもしれないし、
だからこそ個性があるストーリーが出来上がるのかもしれません。
自分が思っている大切なことを表現して、
それが少しでも多くの人に分かってもらえるのなら。
どんな形であれ、光栄でありうれしいことですね。
まして独りよがりでない、コラボレーションなら喜びは倍増するかもしれません。
実は今あの時後先もなく書いてしまったのは、
うさこさんの描いた”鳩”が私に魔法をかけたからかな?
なんて思っています。
Posted by せいや at 2005年12月10日 04:58
そりゃぁ続きは考えましたよ・・。うさこが隕石直撃にあったあと
せいやさんが現れるから 結局は印税、全部せいやさんのものかぁ・・って
ちがぁう!(笑)

鳩、「可哀想に・・」っていうけど
本当のところ 水牛の辛さは”思う”だけしか出来なかった
でも、実際に 自分も水を飲むことが出来なくなって初めて
水牛の辛さを 本当に知ることが出来た。

つらさや痛みは 同じ立場に置かれないとわからない
同情じゃない 共感
私の中では そういうので 完結していたから
鳩も このまま死んでしまう結末しか 頭になくて
生かしてくれた せいやさんの力に うわぁ・・って
泣けてきたんですよ。

この鳩は まだ生きられるんだ・・って。(笑)

古い童話や神話って、本当によく出来ていると思います。
単純明快で わかりやすい。 でも、自分で書こうとすると
やたら稚拙になったり 道徳観丸出しになったり
子供を意識すると ベタベタな印象になったり

そういうの、すごい痛感しているので
今回、せいやさんが書いてくれたお話の
さらりとした けれどジーン・・とくる文章に えらく感動したんですよ。
簡単・単純そうに見えるもの程 難しいものはない、って私、思うんですよ。

鳩が魔法をかけたと 表現してくれたせいやさん
このぺったんこ(絵的に技術力のない)な 絵の鳩に
命を 感じとってくれたみたいで
うれしかったです。

大切なもの、
自分の内にある ”貧しい心”にも 目をそらさず
それを告白出来る程に 深く愛情をもって
長く一緒に 時を過ごせる誰かがいて
一生を終えられたら・・そういうのっていいなぁと思いました。
簡単そうで難しい。(笑)




Posted by うさこ at 2005年12月10日 12:08
お二人に拍手!
感傷&笑い?
とにかく感動!!
「ありがとう。」
Posted by michiko at 2005年12月15日 09:23
みっちゃん、笑いとれた?おもしろかった?♪ ワ〜イ♪
って これまたちがぁう!(笑)

せいやさん、話 上手いですよね!
友達の間でも うさこのブログの話になると
必ずせいやさんとみっちゃんの名前が出るんですよ。
せいやさんは 頭いいんだろうネ〜。
みっちゃんは 感じいいよネ〜。
って。

昨日も遠くに住む友達から 電話があって
お二人の名前が出て 思わず笑っちゃったんですよ。
「みんな言うんだよ〜。」って。(笑)
ほんと、コメントまで よく読んでくれているみたいです。^^

って 褒めたから お二人さん、なんか頂戴〜♪ヾ^皿^
Posted by うさこ at 2005年12月15日 23:34
いろいろなブログを覗いて、
世の中には有名じゃないけどすごい人がいっぱいいるんだなぁと思って、
それに比べるとやっぱり自分は
一番頭の回転が鈍いブロガーだなと思ったり。
そういう毎日です。

「浜辺の少年」をはじめた理由は複合的なんだろうけど、
トリガーを引いたのは、
「なぜ殺人をしてはいけないの?」という非常にシンプルで当たり前な質問に
答えられない自分が情けなかったからです。
そうして考えて一年近く。
どうも”精神の世界”というのは人間の身体の外にあって、
その”精神の世界”を感じる感覚器官というものがあるのではないか?
そんなことを思うようになりました(光には目、音には耳のように)。

一年近くいろいろ考えてきて、そういう感覚器官が少し機能するようになってきた気がします。
だから”精神の世界”が私に書かせているのであって、
私の自分自身が書いているのではないような気がします。

で。褒めてくれたので「浜辺の少年」誕生秘話と昴の写真が載っているURLをおいていきます。

昴(すばる、プレアデス星団)URL
http://www.ne.jp/asahi/stellar/scenes/object/m45.html

双眼鏡で覗くとこれ以上にきらきらと輝いて、宝石箱をひっくり返したみたいです。
michikoさんも見てくださいね。
私も感じの良い人だと思っていました。
たまに遊びにいってますが今のところROMです。

それと最後にやっぱりうさこさんオリジナルの話があったのですね。
ごめんなさい。
Posted by せいや at 2005年12月16日 05:35
うさこちゃん良かったね。
せいやさんからの素敵なプレゼント♪

私もついでに誕生秘話を読ませてもらった上に
お言葉に甘えて"昴"を見てきました。
キラキラ輝いていました。
410光年・・地球から最も近い距離なんですね。
驚きです。
そんなに永い年月を掛けてやっと私たちの目に触れる、ロマンが有りすぎ〜。
とてもとても理解できるものでは有りません。
でも、星空を見るのは大好きなので、今度は双眼鏡で覗いてみます。
本当に有り難う。って私が言うのも変だけど(笑)

感じのいい人・・・
うさこちゃんのみならずせいやさんまで(何だかひらがながズラリ;;)
これまた勿体無いお褒めの言葉。
実際には、そんないい人じゃないかも。
ネット上に公開している自分自身は
言いたくないことや知られたくない部分は隠して着飾っているような気がします。
かと言って、嘘で固めている訳じゃなく自然体で通しているけれど
時々、ズルイなって思うことも有ります。
こんなんでいい人って言ってもらえると申し訳ないような気がします。
が、、、
やっぱり素直に嬉しい〜♪
これからも温かい目で見てやって下さい。(笑)

それからせいやさん、
たまに遊びに来て下さっているのですね。
もうそれだけで充分有り難いことです。

うさこちゃん、宝石箱を先に開けちゃってゴメンね。
で、私からのプレゼントは・・・
ありませ〜ん。ククク・・・
Posted by michiko at 2005年12月16日 12:57
せいやさん、素敵なお土産ありがとうございます。^^

最近、悲しい事件が多いので
いきさつの中の言葉に引っかかってしまって・・
らくがき帳の方に 『問い』に対する 私なりの思いを
書いてしまいました;

せいやさんの意図とは関係なく 私が勝手にピックアップしてしまって
妙な誤解があっても困るので そこでの紹介はしていません。
ニュース報道絡みのコメントが入る事も考えて
コメントも入らないようにしました。

さて、
>それに比べると・・
せいやさんは せいやさんの世界をちゃんと持ってて
何処とも違う、誰とも違う
それって すごいことだと思いますよ。
私を含め、大抵ありがちでしょう?(笑)

こんなに沢山のことを 疑問に変えるのは
何故だろう’’? の、疑問が解けました。^^
なんとなくな感覚で 生きている私には
難しく感じる部分も
まだまだ沢山残っているけど・・ウヒャヒャ♪

”昴”のURLの 紹介もありがとうございました!
いつか双眼鏡が手に入ったら 是非 覗いてみたいです。
双眼鏡で 星が綺麗に見えるなんて、へぇ〜♪でした。
michikoさんちの星空は 綺麗らしいですよ^^


ってか せいやさん、
やっぱりオリジナルの話があったのですね。って
今更 何いうとるんですか ¬。¬
絵の下に最初っから入ってるじゃないですか。
あとで会社のビルの裏、おいで〜。 ボコボコッ! ☆皿☆
Posted by うさこ at 2005年12月16日 13:16
☆ みっちゃんと 半分ずっこのプレゼントだよ〜
本当は あんまり嬉しくないやい。(笑)

それに せいやさんにしたって
本当はそんなに頭、良くないに決まってるし。
せんべいバリバリ・・。

コラッ!! うさこっ!ヾ`0´  ヒぃャ〜〜〜〜♪


>かといって、嘘で固めている訳ではなく・・
っていうの 凄いわかります。
迂闊な自分の一言で 一方的に誰か・何かに対して
悪い印象を 読んでいる人に植え付けてはいけない
だから、書けない

でも、書かないからといって
万事、上手くこなせているわけでもないし
何かしらに不満を抱いている自分も やっぱりいて
書かないのは ズルいのかな・・
”いい人”を 演じたい訳でもないのに・・
そういう葛藤ってあります。

でも それは 取り繕っている、とは 言わないと思います。
いろんな事に対する配慮だと思います。
読んでる人は きっと みっちゃんのそういう配慮的部分を
さすがだな・・って 感じ取ってくれているのだと思います♪

なぁ〜んて こうやって書いている今も
本心でそう思っているのに
文章として形になると 自分が”いい人”に見えてしまいそうで
実はとても嫌です。(笑)

ネットって 手軽にみんなに見てもらえる分、
ちょっと待てよ・・って 一呼吸置かなきゃならない部分もあって 難しかったりしますよね・・
自分はごく普通のつもりでも
判断するのは その殆どが 会ったこともない人達なんですもんね。


私ね 多分、違うハンドルネームで
何も考えず 好き勝手言いたい放題のページ
持とうと思えば
全く別人格なページ、出来ると思うんですよ。
でも、そんなことに楽しみを見出すのもなんだかなぁ〜
なので しませんけどね。(笑;)



Posted by うさこ at 2005年12月16日 18:00
お断り。議論を吹っかける気は毛頭ありません。

”らくがき帳”の記事読みました。
みんながうさこさんと同じような思いを真に持っていれば、
きっともう少しすごしやすい世の中になっているでしょうね。
私も問いを受けたとき、
”生かし生かされという言葉が好き”
というところから話を進めていきました。

でも。
この問いは悪魔の問いかけで、
考えれば考えるほどに詰めの足りなさを感じてしまう。
結局、宇宙の存在に意味があるのか?自分とは何か?
なんて非常に根源的な問いに収斂されていく。
果たしてこの問いに対して、
正確に答えを導き出した人はいるのだろうか?
そんなことを考えながら、
日々その周辺の問いかけを考えています。

はっ。
それにしても。
この部屋に来ると最後は結局ボコボコにされちゃうのね。
ふ〜ぅ。


Posted by せいや at 2005年12月17日 05:19
こら。少年、ちょっとこっちおいで。
あたしだよ。たぬきのおばちゃんだよ。
いいかい、少年。

考えなければならないこと
考えるのが楽しいこと
考えなくてもいいこと
考えるにも いろいろあるんだよ。

あたしら狸・狐族(あれ?少年、狐?・笑)が
生きることの真の意味を考えるなど おこがましいとは思わぬか・・^^
こうして この世に生を受けたことを いたずらに迷ってはならぬ。
考える楽しみも 存在してこそのものじゃ。
ただひたすらに 感謝すれば良い
考えるべきことは 他に見出すのじゃ・・。

坊主は賢いから わかっておるとは思うがのぅ。
ほれ、焼いもあげるから。わかったら もう お行き。

わっから〜〜んっ!! ヾ;△;/ バタバタ;← 狐少年
ペチッ! ヾ`_´ ← たぬきおばば(笑)
Posted by うさこ at 2005年12月17日 17:03
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